【初心者向け】カーテンのある窓際撮影時の外の景色の映り込み(写り込み)をなくす方法テクニック
大阪市中央区本町、大阪メトロ堺筋本町駅徒歩3分にあります、撮影スタジオLUZZ STUDIO(ラズスタジオ)です。
今回のブログは、室内でのポートレート撮影において窓際を背景とした撮影の際に、窓から見える外の景色の映り込み(写り込み)を防ぐ方法をご紹介いたします。
このように撮影されてしまう窓の外のビルなどの景色を
下記写真のように、映り込みをなくすことができます。
こちらの上の写真は 晴れの日に撮影 をしました。カメラの設定は <ISO100、F値4.0、シャッタースピード1/125> にて撮影しています。
さて、曇りの日や雨の日の撮影だと、窓側からの自然光(逆光)がなく、撮影ができないのではないかとお考えかもしれません。しかし、曇りの日や雨の日でも太陽は日中であれば雲の向こう側に光は存在しています。
そのため、自然光が決して”無い”わけではないので、曇りの日や雨の日でもしっかりと背景を明るく写せるようにカメラの設定にすれば対応が可能です。
次の下の写真は 雨の日に撮影 を行いました。
カメラの設定は <ISO250、F値3.2、シャッタースピード1/125> にて撮影しています。
実際の天気予報でもご覧のとおりです。
実際に文章のみで比べてみると
晴れの日→ISO100、F値4.0、シャッタースピード1/125
↓
雨の日→ISO250、F値3.2、シャッタースピード1/125
ISOの数字を大きくして光に対する感度を高め、F値を開放(数字の小さい方)にすることで雨の日でもしっかりと明るく撮影を行えます。
このようにうまくカメラの設定をすることで、雨の日でも晴れの日に撮影をしたような環境を作り出すことが可能です。
※カメラの各種設定の数値は使用するカメラやレンズによって異なりますので、目安としてください。
今回の撮影のこの2枚の写真をもとに解説していきます。今回使用したスタジオはこちらをクリック
目次
1.室内ポートレートでの窓際撮影での背景の映り込み(写り込み)を防ぐ方法
1-1.背景が明るくなるように、カメラの明るさ設定を行う
今回のご紹介する方法は背景を明るく、程よく白飛びさせて背景の映り込み(写り込み)をなくす方法です。
そのために、窓からの自然光(逆光)だけで背景が明るくなるようにカメラの設定にします。
1-2.背景を明るくするためのカメラ設定について
背景を明るくしながら被写体を撮影するためには細かな微調整が必要な撮影方法のため、カメラのモードはオートモードではなく、マニュアルでの撮影をオススメいたします。
マニュアルモードでのF値(絞り)、シャッタースピード、ISOの設定のポイントについて紹介してまいります。
F値(絞り)の設定について
F値を開放(数字の小さい方にすることで、光を取り込むレンズの範囲が広くなり、光を多く取り込み、明るくすることができます。
そのため逆光を十分に活用する為に、F値は開放(数字が小さい方)側に設定をします。
明るすぎた場合やピントの合う範囲を広くしたいときには、絞り込み(数字が大きい方)側に調整を行います。
シャッタースピードの設定について
シャッタースピードは遅めのスピードにすることで、光を取り込む時間が長くなることで明るくすることができます。
そのため、シャッタースピードは遅めに設定することをオススメします。
しかし、あまりにも遅くしすぎてしまうと手ブレを起こしてしまうため、手ブレが起きないギリギリのシャッタースピードにしたり、アングル固定での撮影の場合は三脚を使用します。
ISOの設定について
ISOは数値が大きいほど光に対して高感度になり、数値が小さいほど光に対して低感度になります。
最初は数字の大きい方で設定しておき、F値やシャッタースピードの設定に応じて調整をするとスムーズに設定を行うことができます。
以上でご紹介したポイントを参考にカメラの設定を行うことで、窓から差し込む光をカメラが多く取り込み、感知します。その結果、背景が明るくなり、映り込みをなくすことが可能となります。
※カメラの各種設定の数値は使用するカメラやレンズによって異なりますので、目安としてください。
2.「こんな時はどうしたら?」様々な状況での対策編
基本の方法に付け加え、撮影では様々なシーンでの撮影が必要になる時が多くあります。
そんなときに行うべき対策方法についてご紹介いたします。
2-1.撮影中に太陽が雲にかかってしまい、暗くなったり明るくなったりする場合
窓からの自然光(逆光)を活用している為、撮影中に太陽が雲にかかってしまったり時間の経過によって太陽の角度が変わるといった様々な要因で明るさが変化してしまう場合があります。
その際の明るさ調整は、ISOで調整することをオススメいたします。
シャッタースピードやF値で明るさを調整してしまうと手ブレや被写体ブレの原因やF値によるボケ感といった、表現したいイメージに影響を及ぼしてしまいます。
ISOはあくまで感度による明るさだけに影響しますので、微妙な明るさの調整を手間暇をかけることなく調整することができるからです。
ISOでも解決できなかった場合はシャッタースピードやF値で調整を行いましょう。
2-2.背景は明るいが、被写体が暗い。色がぼんやりしている場合
背景の映り込みをなくす設定となりましたが、逆光を用いた撮影のため被写体が暗くなったり、明るくてもなんとなく色がぼんやりとしてしまっている場合があります。
そんな時の対処方法をご紹介いたします。
2-2-1.ストロボを用いて、被写体を綺麗に写す
逆光を用いた撮影のため被写体が暗くなったり、明るくてもなんとなく色がぼんやりとしてしまうのは、被写体を照らす光量不足が原因です。
そのため被写体を明るくする光を作る必要があります。そんな時に活躍するのがストロボです。
2-2-2.ストロボの光は「柔らかく、広範囲」がベスト
被写体を明るく照らす為にストロボの光を使用しますがこの際に注意しなければいけないのは、柔らかく、広範囲に広がる光を作り出すことが大切です。
そのため、今回ご紹介している撮影事例では、ストロボにトランスルーセント(透過)タイプのアンブレラを装着し、さらに壁バウンスでの広範囲に届く光を作り、被写体用の照明としてセッティングしました。
直接被写体にストロボを向けてしまうと、被写体や背景の白飛びや自然光とストロボの光のミックス光であるため、写真字体の色味にも影響を及ぼしてしまいます。
あくまでメイン光は窓から差し込む光とし、ストロボの光は被写体だけを明るくするための補助光として活用しましょう。
2-3.被写体が動く撮影で被写体ブレが発生する場合
被写体が動く場合、手ブレが起きないシャッタースピードにしたとしても被写体ブレが起こってしまう場合があります。
この時は被写体ブレが起こらないシャッタースピードに設定し、固定にします。
例えば、参考写真の撮影では被写体の方に動いてもらい、撮影を行っております。そのためシャッタースピードは1/125を固定として撮影を行っております。
よって、光の取り込む量の調整はF値(絞り)のみでの調整を行います。
3.室内ポートレートでの窓際撮影での背景・ビルの映り込み(写り込み)を防ぐ方法まとめ
①窓際の自然光(逆光)を感知し、背景が明るくなるカメラの設定にすること
③明るさの調整はISOを調整する。それでも難しい場合はF値、シャッタースピードを調整する。
②で暗くなる被写体は、ストロボで明るくしてあげるとより綺麗に仕上がる
以上の3つのポイントを参考にしながら室内ポートレートでの窓際撮影での背景の映り込み(写り込み)を防ぎ、晴れの日でも曇りの日や雨の日でも素敵な作品を撮影を楽しんで頂けましたら幸いです!
さらに、当ラズスタジオでは、今回ご紹介した撮影方法に使用したストロボとアンブレラを無料貸し出しをしておりますので、マニュアル設定の可能な一眼レフカメラやミラーレスカメラをお持ちいただければ窓際で背景の映り込みをなくす撮影をお楽しみいただけます!
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それでは、今回の記事はここまで。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございましたの