【カメラ初心者向け】ホワイトバランスとは?ホワイトバランスの基本から、グレーカードの使い方まで。撮影の幅を広げよう!

2022.08.22 文章・リンク修正

こんにちは株式会社ラズスタジオのカメラマンの綾です。

今回のブログは、カメラ初心者の方に向けた「ホワイトバランス」についての内容となります。

カメラ設定の中で「オート」となっていることが多く、屋内屋外問わず、撮影していると、なんとなく「青っぽい」「オレンジっぽい」「色味が見ているのと違う」といった現象に心当たりありませんか?

その現象の理由と対策方法がこの「ホワイトバランス」で理解していただけます。

「ホワイトバランスって何?」とお悩みの方の参考になれば幸いです。

1.ホワイトバランスとは

1-1 ホワイトバランスは「色温度に左右されずにカメラに白を白と認識させる設定」

例えば、手元に白色の箱があるとします。この白の箱を撮影しようとします。

その撮影場所の照明が

  • 青みかかったLED照明、寒色系照明の場合…青みかかった白の箱に映る
  • オレンジみかかった白熱電球、暖色系照明の場合…オレンジみかかった白の箱に映る

といったことが起こり、「目で見ている白い箱と色味が違う」ということになります。

この、「違う」という認識について。

光にはその光源の違いによってさまざまな色味が含まれております。この色味のことを”色温度”といいます。

しかし人間の目はその光の色味を見たとしても、脳が自動補正して、「これは白だ」と認識させているのです。

それに対し、カメラはこの光の色味をそのまま映し出すので、「人間の目で見ている白」とは異なる白として写真に写ります。

この「人間の目で見ている白」とのバランスの調和をとるのが、ホワイトバランスの役割なのです。

1-2 どういうときに、どうやって使うの?

カメラによって、名称が異なりますが主に

「オート」「太陽光」「日陰」「くもり」「白熱電球」「白色蛍光灯」といった

シチュエーションで記されています。(このシチュエーションも色温度をベースに組み込まれています。)

オートはその名の通り、カメラが自動的に青やなオレンジどん色被りを機械的に修正してくれます。(あくまで機械的に…)

先ほどの例を使って説明をします

・青みかかったLED照明、寒色系照明の場合

カメラの設定をオレンジっぽくする方向へ調整します。(例:日陰やくもり)

・オレンジみかかった白熱電球、暖色系照明の場合

カメラの設定を青っぽくする方向へ調整します。(例:白熱電球や蛍光灯)

なので、撮影をしているときに「なんとなくオレンジっぽい(青っぽい)?」と感じた時にはホワイトバランスの設定を変えると解決してくれる可能性が非常に高いです!

※機種によってはK(ケルビン)数値を変更できるものがあります。

このK数値の変更での撮影の場合は、オレンジっぽく撮影…5000より大きい数字/青っぽく撮影…5000より小さい数字で調整をとることが可能です。

1-3 「露出」と「ホワイトバランス」の違い

カメラの設定について、ホワイトバランスとよく並べられる「露出」があります。

簡単に説明すると

  • 露出…白~グレー~黒を基準とした写真の明るさの調整
  • ホワイトバランス…オレンジ~青を基準として写真の色味の調整

となりますので、ご参考に!

2.ホワイトバランスを使って、作風をつくりあげる

2-1 あえて、外して好みの色味、作風に。

ここまでの説明では、「白を白に映すこと」を前提にお話ししましたが、逆に意図的にオレンジみを増したり、青みを増したりするなど、撮影者のイメージにあった色味の写真にすることもできいます。

全く同じロケーション(室内・午前9時頃の自然光)、カメラ設定におけるホワイトバランスの違い

オートホワイトバランス
オートホワイトバランスで撮影した写真
太陽光
太陽光で撮影した写真
くもり
くもりで撮影した写真
日陰
日陰で撮影した写真
蛍光灯
蛍光灯で撮影した写真
白熱電球
白熱電球で撮影した写真

ここまでうんと変わります!

この違いを逆に活用して、テーマや作風に合わせて使い分けることが可能です!

ホワイトバランスによって印象が変わる写真

(並べるとよりわかりやすい違いです)

3.グレーカードとは

3-1 その場のほぼ正確な色をカメラに認識させる

光の色味に合わせてホワイトバランスを調整しても、どうしても色が仕上がらなかったり、オレンジと青だけじゃない、通称”ミックス光”と言われる光が影響していたり、

また人の目や、モニター等様々な環境で、色の見え方というのは変化してしまいます。

そのため中間をとるために、グレーバランスをとって撮影するためにグレーカードを使用します。

グレーカードの写真

3-2 グレーカードの使い方

※使い方や、設定方法はカメラごとに異なります。

1.グレーカードを被写体の前に置きます。撮影時の照明がムラなくグレーカードにあたるようにセッティングし、グレーカードを撮影します。

※この時の撮影の際は印刷面にピントは合わせなくてもOK。

※ホワイトバランス設定はなんでもOK

グレーカードを映した写真データ

※こんな感じでもOKです。。

2.MENU内にある「MWB画像選択」で1で撮影した画像を選択します。(※キャノンの場合)選択すると自動的に、ホワイトバランス設定が「マニュアル」になります。

3.再度被写体を撮影するとほぼ正確な色味での写真が仕上がります。

3-3 商品撮影などの色を伝える撮影向け

このグレーカードを使った撮影は、主に商品撮影に使用されることが多いです。

また、どんな作風にも編集できるように、あえてグレーカードを用いる場合もありますので、撮影目的に応じて使い分けるのがポイントになります。

4.まとめ

つまり、ホワイトバランスは

①カメラに白を白に映すように調和させる機能

②青っぽく映った場合は、オレンジっぽく映すように設定すると白に近づく。

③オレンジっぽく映った場合は、青っぽく映すように設定すると白に近づく。

④あえて色味がつくことを逆手に取り、作風を作り上げる

⑤正確な色を映したい場合は、グレーカードを用いてホワイトバランスを設定する

今回のブログを通して、違いが分かったうえで、是非撮影に取り入れてみてはいかがでしょうか?表現の幅が広がりますよ!

このブログがそんなきっかけになれば幸いです。

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それでは、今回の記事はここまで。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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