【初心者向け白ホリ(白背景)での人物撮影】ストロボを使って背景をグレーバックにする方法
大阪市中央区本町、大阪メトロ堺筋本町駅徒歩3分にあります、撮影スタジオLUZZ STUDIO(ラズスタジオ)です。
撮影スタジオをはじめとする、室内撮影ならではの白ホリ(白背景)を背景にした人物撮影(ポートレート撮影)。
背景がシンプルゆえに、純粋に被写体を引き立たせることが可能で、作品撮影をはじめ、プロの現場でも大人気のシチュエーションです。
しかし、背景がシンプル・単調であるがゆえに、被写体さんのポーズのバリエーションやアングルを変えたとしても、どれも同じような写真になってしまうことが多く、なんだか物足りなさを感じていませんか。
そんな白ホリ(白壁)撮影のマンネリ化を無くし、レパートリーを増やす方法として「ストロボを使って、素早く効率的に背景を白色からグレーにする方法」を、実際の撮影写真を基にご紹介してまいります。
目次
1.実際に白ホリ(白背景)で同じ場所・同じ人物を撮影した人物写真をご紹介
まずは、普通に白ホリ(白背景)で撮影を行った写真がコチラです。(ロイスター所属 俳優木下さん)
次に、背景をグレーにして撮影を行った写真がコチラです。
この2枚とも、白ホリゾント、白壁を背景にして撮影を行っています。一見、同じ場所で撮影したとは思えない仕上がりです。
この2枚の写真は背景紙を使わず、カメラとストロボのみで撮影を行っています。
使用した機材は撮影用のカメラと
ストロボ2灯(1灯が被写体用のメインライト、もう1灯は全体の明るさを上げるためのフィルライト)
と
ソフトボックス(被写体用のメインライトに装着)
と
アンブレラ(フィルライトに装着)
以上の4点です。
今回の参考写真のライティング配置は以下のようになっております。
<白ホリ(白背景)で撮影>
<背景をグレーにして撮影>
2.カメラとストロボだけで、背景を白からグレーにする3つのポイント
実際に白の背景からグレーの背景へ変化をさせた際のポイントを3つご紹介致します。
ポイント1.壁から被写体を離す
壁にべったりとついた状態や近い状態では背景をグレーにして撮影をすることができません。背景をグレーにする場合は、壁から被写体を離すようにしましょう。
<白ホリ(白背景)での撮影時>
<背景をグレーにして撮影時>
壁から被写体を離すことで、メインライトのストロボの光が被写体と壁に届く距離に差を付けました。
その結果、背景の白壁が暗くなり、グレーに映るようになります。
ポイント2.メインライトのストロボの光が被写体だけに届くようにストロボの配置・角度を調整をする
壁から被写体を離した後は、より背景に光を届けないようにメインライトのストロボの調整を行います。
このグレーのバックで撮影を行う場合、被写体と背景との明暗差をしっかりと付けることでより効果的に背景を暗くすることを強調することができます。
この際にオススメするのが、ストロボ+四角形のソフトボックスの組み合わせです。
ソフトボックスを使用することでストロボの光が柔らかくなり、人物を綺麗に照らしながら、光の届く範囲を狭くなります。
被写体だけなど、ピンポイントで明るくするには最適なディフューザーと言えます。
実際に今回の撮影でもメインライトにソフトボックスを装着して撮影をしています。
<白ホリ(白背景)での撮影時>
<背景をグレーにして撮影時>
逆にアンブレラはストロボの光を柔らかくしながら、ソフトボックスとは反対に広範囲に光を広げてしまいます。その結果、届いて欲しくない背景に光を届けてしまう場合があります。
<アンブレラを使用した場合のイメージ図>
どうしても、アンブレラしかない場合や、絶対にアンブレラを使用したい場合でもグレーにできないことはないですが、ソフトボックスと比べると背景のグレーの仕上がり具合に違いがでますのでご注意くださいませ。
◆補足ポイント◆ソフトボックスの”グリッド”について
今回の撮影時、グレー背景の撮影時にはソフトボックスの「グリッド」を使用しています。
このグリッドを使用することで、より光の照射範囲、角度をさらに狭めることでき、より背景を暗いグレーに仕上げることが可能になります。
このグリッドの違いは被写体側から見ることで違いを確認できます。
グリッドが無い状態だと、
ソフトボックスの白い面全体が明るく見えます。
それに対し、グリッドを付けると
手前側が明るく見えるのに対し、奥側はほとんど白い面が届いていない状態となります。
グリッドが無くても背景をグレーにすることは可能ですが、グリッドを使うことでより暗くすることができるので、是非活用してみてくださいませ。
ポイント3.F値の数字を大きくする
最後のポイントは「F値の数字を大きくする」です。
参考写真でも、白背景撮影の際はF値を「4.5」に設定しているのに対し、グレー背景時は「11」に設定しています。
<白ホリ(白背景)での撮影時>
<背景をグレーにして撮影時>
F値というのはカメラのレンズの中にある「絞り」を調整する数字です。
この数字の目安は使用するカメラやレンズによって異なって来ますが、大体の目安としてはF8.0~F11.0辺りをベースとして撮影結果をみながら調整するのがベストです。
このF値が何故背景をグレーにするのに関係しているかというと、F値の数字数字が大きいほど、レンズの中にある絞りの大きさは小さくなります。
レンズの中にある絞りの大きさが小さくなることで、光を取り込む範囲が狭くなり、被写体周辺からの光をカメラが取り込まないようにすることができます。
ポイント1で背景に光を届けないようにし、
ポイント2で被写体にしっかりと光を当て、
ポイント3で、被写体に届いている光だけをカメラに取り込ませることで、
白ホリ(白背景)のシチュエーションで、背景をグレーにした撮影が可能となります。
◆補足ポイント◆F値の以外のカメラの設定目安について
F値外の「シャッタースピード」、「ISO」の目安は
シャッタースピード・・・明るくするためにとシャッタースピードを遅くしてしまうと、ストロボの光が届いていない背景が明るくなってしまうので、シャッタースピードは1/100~1/125を目安に調整を行いましょう。
ISOもシャッタースピード同様に全体の明るさを上げてしまうので、ISO100~160を目安に調整を行いましょう。
◆補足ポイント◆写真の明るさはストロボの光量で調整しましょう
F値の数字を大きくすると、写真が暗くなります。取り込む範囲が狭くなることで、取り込める量も少なくなる為です。
その場合の明るさの調整は、ストロボの光量で調整を行いましょう。
3.ストロボだけで背景をグレーする方法のメリット
「ストロボを使って背景をグレーにするには設定とか考えることの制約が多すぎない?背景紙を設置した方が早いんじゃないの?」と、背景紙を使用することをお考えの方もいらっしゃると思います。
しかし、この背景紙を設置するにあたっても、
- 背景紙のグレーを置いている撮影スタジオを見つける必要がある
- 背景紙と背景紙スタンドを別途購入し、運搬を行う必要がある
- 背景紙の設置、片付けに時間を費やす
などといった、背景紙を使用するには意外と探す手間や時間、そして費用が掛かってしまうというデメリットがあります。
そのため、「背景紙を使う!」といった選択が意外とハードルが高かったり、臨機応変に対応することが以外と難しい場合が結構多かったりします。
しかし、この方法ストロボだけで背景をグレーするメリットは、設定こそは制約があるものの、背景紙を準備する手間と時間に比べると時間を掛けず、少ない手順、そして手持ちのストロボで背景を素早く変更できるというメリットが挙げられます。
白く撮影する場合とグレーに撮影する場合の撮影を何度かこなしていくうちに、「自分の設定値」が見えてくる瞬間があります。(筆者にもありました)
この「自分の設定値」を見つけた後は撮影環境に応じてアレンジを加えるだけとなるので、覚えておいて損はない撮影方法です!
4.ラズスタジオの無料機材だけでこの撮影方法がチャレンジ可能!
大阪本町にありますレンタル撮影スタジオ・ラズスタジオでは、ストロボや周辺アクセサリーの無料貸出を行っております。
そのため、今回ご紹介した白ホリ(白背景)をグレー背景で撮影をする方法はISO・F値・シャッタースピードなどの設定を調整可能なカメラ(一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラなど)をお持ちいただければ、白ホリゾント(白い部屋)にてこの撮影をお楽しみ頂けます!
是非、お近くにお住まいの方で、白ホリ(白背景)での撮影に挑戦してみたい方はご活用いただければ幸いです。
このブログの筆者もスタジオの店長として滞在しておりますので、照明機材の使い方などがわからなければ、簡単なレクチャーも行っておりますので、お気軽にお尋ねくださいませ。
白ホリ(白背景)はただ白く撮影するだけじゃない!照明をうまく活用することで、様々なレパートリーを増やすことのできる最高のシチュエーションです!!
このブログがそんな白ホリ(白背景)での撮影をお楽しみ頂けるきっかけになればとても嬉しいです!
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それでは、今回の記事はここまで。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!