初心者でもできる1灯ストロボでのスタジオ物撮りと自然光演出テクニック
2023年8月23日 タイトル更新
撮影会社㈱ラズスタジオです。
今回は初心者が1灯のストロボを使ってスタジオで物撮りを行いつつ、自然光の演出をするテクニックを紹介しています。
物撮りを行う際、初心者にオススメしているのが自然光を使った撮影です。
明るい太陽光は、室内の蛍光灯よりも商品そのものの色を映えさせ、素敵に演出をしてくれます。
100の価値ある商品が、写真一つで何倍もの価値のあるものに見えたりと、より商品の魅力を伝えることができます。
しかし、撮影に適した自然光はいつでもあるわけではありません。
太陽は常に動き続けており、1分1秒で変わりゆく日差しに、振り回されることもしばしば…。
自然光ならではの面白さでもあり、デメリットでもあります。
今回のブログは、そんな自然光風の光で撮影したい方に向けて、誰でも気軽に挑戦できるストロボ1灯によるライティング方法について解説してまいります。
目次
1.自然光を再現するために使用する機材ストロボ
下記 レンタル撮影スタジオ LUZZSTUDIO(ラズスタジオ)無料レンタル機材 モノブロックストロボを使用

GODOX SK400Ⅱ
こちらのモノブロックストロボはLUZZ STUDIO(ラズスタジオ)にて無料貸出備品ですが、
お持ちのストロボでも参考にできる方法ですので、ご安心くださいませ。
・ストロボを使用する理由
ストロボを使用する理由としては、太陽光の特徴である「はっきりとした光と影」を再現するため、定常光などの照明機材よりも強い光を扱う必要があるためです。
また、物撮りでは細部へのピントにも気を配るため比較的F値を絞っての撮影が大切です。
そのため、絞ったF値でも明るく撮影できる光が必要なためストロボを使用します。
2.自然光を再現した物撮り撮影事前準備
・あらかじめゴールを決めておく
ストロボで自然光を再現するために、なによりもまず必要なものは、最終的写真のゴールイメージです。
その商品をどのように撮影したいかを、言葉でもイラストでもなんでも構いません。
きちんとアウトプットしておくことが大事です。そのなかでもアウトプットしておくといい要素としては
- 写真全体の明るさ
- 影をつけるかつけないか。付ける場合の影の濃さ
この2点はアウトプットしておくことをオススメします。
理由としては、ストロボは自分の思い通りに操ることができます。
その反面、あれもこれもと様々な方法があり、どれも正解なのです。
そんな中で撮影当日に試行錯誤をしているうちに、理想の写真が撮影できず時間切れ…。なんてことが発生してしまうからです。
3.自然光を再現した物撮り撮影実践編
・カメラの設定のオススメ
カメラ本体のオススメの環境は
- F値8.0以上の絞り
- 三脚を使用
- 焦点距離50~90ⅿⅿ程度
以上の3点をオススメします。
- F値8.0以上の絞り
F値を絞ることで、商品全体にピントが合うようになります。
- 三脚を使用
F値を絞り、暗くなってしまった背景を起こすため、シャッタースピードを遅くしないといけない場合があるため三脚の使用をオススメします。
- 焦点距離50~90ⅿⅿ程度
焦点距離はゆがみの少ない50~90ⅿⅿの単焦点(マクロ)レンズ、もしくは相応のF値を持つ標準ズームレンズをオススメします。
※撮影するカメラや商品、環境によって異なりますので、あくまでの参考です。
・ストロボの設定のオススメ
今回使用するストロボ1灯にはソフトボックスやアンブレラなどの照明アクセサリーを付けずに撮影を行いました。
理由としては、照明アクセサリーを付けずに撮影を行うと、はっきりとした影が出来上がります。
このはっきりとした影が、晴れの日を彷彿とさせてくれると考えたためです。
・撮影するスタジオの室内照明はOFFにしましょう
撮影を行うスタジオの室内照明はOFFにすることをオススメいたします。
理由は、蛍光灯のライトの色とストロボ色という異なる色味の照明が存在してしまうと、ミックス光という環境になります。
このミックス光で撮影した写真は色味にブレが発生してしまうおそれがあります。
撮影スタジオで、ストロボを使用する際に特別な理由がない場合はストロボ以外の照明をオフにしましょう。
4.ストロボの位置を決める
カメラと、ストロボの基本が整い次第、ストロボの場所を決めていきます。
まずは被写体に対して、ストロボをどこに配置するかを決めます。正面から当てる順光、被写体の横から当てるサイド光、被写体の後ろから当てる逆光。これらの位置を決めます。 自然光を演出する物撮りでは サイド光・半逆光 がオススメです。
理由としては、立体的に見せるための影と合わせて、自然光を彷彿とさせる影が変わりやすいためです。
・照明位置による印象の変わり方
実際に、撮影してみました。カメラの設定、ストロボの設定は同じ。照明の位置だけを変更しました。
撮影した日は、1日中雨が降り注ぐお天気のなかでの撮影でした。
・半順光で撮影した物撮り写真
全体が明るく撮影されています。光が行き届き、商品の色味特に綺麗に表されています。
イメージとしては、お昼時の自然光のようです。
ただ、影があまりついておらず、自然光というよりは、曇り空で撮影したようなイメージに仕上がりました。
・サイド光で撮影した物撮り写真
商品全体を明るく照らしながら、商品一つ一つのパーツに陰陽がつきました。
影の印象が濃くなり、パーツ一つ一つの立体感がよく表れています。
窓から差し込む光を彷彿とさせ、クリアカラーのパーツの色が影にも映り込んでいます。
・半逆光で撮影した物撮り写真
より立体感が強調されました。、商品一つ一つのパーツに陰陽がつきました。
影の印象が濃くなることで、パーツのこまかなデザイン部分までよくわかるようになります。
影の付き方も、3パターンの中では一番濃く出ます。
このように、位置を変えるだけでガラリと印象が変化します。
この3つのどれかが正解!!というわけではありません。
この3か所の場をベースに、イメージに合った場所で撮影をしましょう!
5.ストロボの高さと角度を決める
照明の位置が決まればストロボの高さを決めます。
ストロボの高さで、影の出方や角度を調整することができます。
基本のスタートは、被写体に向かって斜め45度をベースに調整するのをオススメします。
被写体に平行に近いほど、影は伸び、被写体に対して角度をつけていくと、影は短くなります。
6.ストロボの光量を決める
位置と高さと角度を決めたらストロボの光量を調整します。
ストロボの光量を調整しながらカメラの設定も必要に応じて微調整を行っていきます。
・ストロボと商品の距離でも調整可能
ストロボの光量は、本体の設定やカメラの設定だけではなく、カメラと照明との距離でも調整が可能です。
近づけると光は強くなり、離すと弱くなります。 但し、距離を調整すると、高さと角度で決めた影の角度に変化が起きますので、合わせて微調整を行ってください。
以上までの設定が完了すれば、およそ80%の設定が完了しました。
残りの20%は撮影をしながら微調整を行っていく、作業が始まりますので、理想の1枚になるよう、楽しく撮影を行ってまいりましょう!
7.まとめ
今回のブログは、そんな自然光風の光で撮影したい方に向けて、誰でも気軽に挑戦できるストロボ1灯によるライティング方法について解説してまいりました。
ストロボ撮影と聞くと、「難しそう…」という意識が芽生えがちですが、一度挑戦をしてみると、着々と自分の思い描いた写真に仕上がっていく楽しさと喜びはひとしおです。
是非気軽に始められる1灯ライティングの撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか?
このブログが、そんなきっかけになればとても嬉しいです。
今回の撮影場所(ストロボの無料貸出し有)
LUZZSTUDIO(ラズスタジオ)大阪市中央区
大阪本町の川沿いにある、レンタルスタジオ。最大天井高3.8m、最大梁下高3.4mの解放感あふれる空間。
- 今回のブログ記事の撮影事例はこのスタジオで撮影
- 使用機材:モノブロックストロボが無料貸し出し機材として利用可能。
詳しくは→レンタル撮影スタジオ「LUZZ STUDIO」機材・家具・備品紹介ページ - 置くだけで映える白コンクリート床、照明がいらない、自然光溢れる白い部屋にシックな雰囲気漂うグレー壁のある黒い部屋。
- 無料の照明・撮影機材も用意
- スタジオ内にトイレ、更衣室、メイクルーム 完備ビル最上階
- ワンフロア完全貸切撮影スタジオ
店舗名: LUZZ STUDIO(ラズスタジオ) HP:https://luzz-studio.com/(別タブで開く) 住所:〒541-0053大阪府大阪市中央区本町1丁目2-1本町リバーサイドビル8階 【Googlマップで見る】(別タブで開く) レンタル利用料金:プランごとに異なる。料金を見る(別タブで開く) スタッフ対応:事前予約制。入室時のスタッフ説明と退室時のスタッフ対面あり
系列スタジオ紹介
A8 LUZZ STUDIO 大阪市西区堀江
南堀江公園前・南向き・木のぬくもりを感じるスタジオ
- ぬくもりを感じる2種類の異なる木の壁に、モルタルグレー壁のシチュエーションと合わせて、19㎡のバルコニーもあり。
- 豊富なヴィンテージ椅子を多数取り揃え
- 天井高3.2mもの解放感あふれる空間で様々な撮影シーンに。
店舗名: A8(エーハチラズスタジオハウスヨンマルニ) HP:https://a8luzzstudio.com/(別タブで開く) 住所:〒550-0015大阪府大阪市西区南堀江2丁目9番13号8 STAR BLD.(エイトスタービル) 5階 【Googlマップで見る】(別タブで開く) レンタル利用料金:プランごとに異なる。料金を見る(別タブで開く)
haus402(ハウスヨンマルニ)大阪市西区
北欧モダンな家具と小物が豊富なハウススタジオ
公式サイト:https://haus402.com/ アクセス:大阪メトロ長堀鶴見緑地「西長堀」駅 徒歩10分 住所:〒550-0022大阪府大阪市西区本田1丁目8?15生起ビル4階 402号室 【Googleマップで見る】 レンタル料金:プランごとに異なる。【料金を見る(別タブで開く)】
株式会社ラズスタジオについて
株式会社ラズスタジオは撮影会社です。
今回の記事でご紹介した撮影方法を試しても、もしご自身で思うように撮影できない場合は、プロによる撮影をご検討いただくことで、クオリティと効率をさらに高めることができるかもしれません。
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