初心者向けにlightroom classicとPhotoshopの違いについてわかりやすく解説します。【ライトルーム・フォトショップ】

2022年9月8日更新 リンク・文章修正

 

株式会社ラズスタジオ・カメラマンの綾です。

今回のブログは、Adobe社が開発、販売している「Lightroom classic」と「Photoshop」についての初心者向けのお話しです。
デジタルカメラを使用している方なら必ずと言っていいほど耳にする、写真編集ソフトの代表的な二つのソフトです。

この二つのソフトの違いについて、画像・写真編集のお仕事を、会社員時代を含めて今年で10年目を迎える私が、初心者向けにわかりやすく特徴や、2つのソフトの違いについて解説いたします。

 1.Lightroom classicとPhotoshopについて

デジタルカメラはフィルムカメラと違い、撮影後に「写真編集が可能」です。

その写真編集を行う、写真編集ソフトとして、世界的にも使用されている代表的なものはAdobe社のLightroom classicとPhotoshopが挙げられます。

なぜこの2つのソフトが代表的になったかといいますと、大きな理由としては2点あげられます。その2点は、

①様々なカメラメーカーのデータの編集・共有に対応していること。

②写真・画像の設定を光からカラーまで、細かく設定・編集が可能なこと。

①様々なカメラメーカーのデータの編集・共有に対応していること。について

JPEGで撮影した画像であれば、どんな画像編集ソフトでも基本的には編集が可能です。

しかしRAWデータと呼ばれる写真の生データについては、各カメラメーカー(CanonやNikon、SONY、FUJIFILMなど)ごとにデータの種類(拡張子)が異なるため、各メーカーごとの編集ソフトではないと編集ができません。

そんな中、Lightroom classicとPhotoshopはカメラメーカーの垣根を越えて、このソフトを通せば各カメラメーカー問わず、RAWデータのPCでの閲覧、編集を可能にしました。

そのため、この2つのソフトの需要は高まり、現在に至った、ということです。

②写真・画像の設定を細かく設定・編集が可能なこと。について

JPEGデータ、RAWデータどちらに関しても、他社の画像編集ソフトとは比べ物にならないほどのたくさんの機能が搭載されています。

中でも代表的な機能として、Photoshopには「レイヤー」という機能があります。

一般的な画像編集ソフトですと、画像そのものにピクセルデータを上書きをしてしまい修正が効かなく、初めからやり直しになることもしばしば。

しかし、レイヤーを使用することで、高性能な編集・加工がスムーズかつ、やり直しが可能だったりと機能的に可能なのです。

そのため、多くのカメラマンに使用されることとなりました。

2.Lightroom classicについて

PhotoshopとLightroom classicがどういったものなのかを説明してまいりました。

ここからはそれぞれの機能について紹介してまいります。

2-1Lightroom classicは「写真管理」と「RAW現像」ができます。

Lightroom classicの大きな役割は「写真管理」と「RAW現像」ができるということです。

2-2.写真管理機能とは

写真管理機能とは、Lightroomのソフトそのものが「写真を管理する部屋」と例えるとわかりやすいです。その部屋には棚があり、カテゴリごとに分けることができたり、索引を使って写真を抽出したりすることができます。

だから写真がどこのフォルダにあるのか迷子にならず、見つけやすいです。

この写真管理機能は、JPEGデータでも、RAWデータでも使用可能です。

代表的な機能としては2つが挙げられます。

①メモリーカードからデータを取り込めます。取り込んだデータは自動的にLightroom classic内、並びにPC(もしくはHDD)に保存されます。

②撮影日別はもちろんのこと、写真にキーワードをつけ、種類分けをすることができます。

この上記の機能をベースに、さまざまな管理機能を備えているのが、Lightroom classicです。

2-2-1.写真管理はPCでも可能である。

写真管理自体は、あくまでLightroom classicを通さなくても可能ではあります。

しかし、PC上で管理をする場合は、ご自身でフォルダを作成し、選択しながらコピー&ペーストを行わなければいけませんが、Lightroomで取り込みを行うと、自動的にフォルダを生成し保存をしてくれます。

例えば、メモリーカードの中に、1月1日、2日、4日と3日間にわたって撮影されたデータがあるとします。

PC上で管理をする場合は、それぞれの日付のフォルダを作成し、さらにはフォルダ内で日付を確認しながらコピー&ペーストを行わなければいけません。

しかし、Lightroomを使用すると、たった一回の「取り込み」ボタンをクリックするだけで、3日分のフォルダが自動的生成され、それぞれに振り分け、保存がされます。

その結果、フォルダを作成、コピー&ペーストを行う手間と時間が短縮できるのです。

2-3. RAW現像機能とは

RAWデータの現像が可能となります。
RAWデータや現像についてはコチラの過去記事で解説しております。是非ご覧くださいませ。

【初心者向け】RAWとJPEGどう違うの?RAWとJPEGの違いをわかりやすく解説します!

また、Lightroom classicでは1枚で行った現像作業の設定をコピーすることができ、別の写真にそのままペーストさせることが可能です。

つまり、1枚の写真を調整したら、10枚でも、100枚でも、選択してペーストをすることで一括での写真編集を行うことができ、作業効率化が可能となります。

しかも、一度行った現像設定は「初期化」というボタンをクリックしない限り、ソフトウェアを閉じてもなお、現像設定はそのまま保存されるのも特徴の一つです。

さらに、この設定数値を半永久的にLightroom classic上に記憶し、活用することができる「プリセット」という機能もあります。

このプリセットを活用すると、よりLightroom classicでの各数値の仕組みの参考になるので、一度使ってみてはいかがでしょうか。

2-4.Lightroom classicのデメリット(できないこと)

写真を管理・現像に特化したLightroom classicは、写真加工ができません。

写真加工というのは、写真のデータに、下記のように文字を重ねてみたり

写真に文字を入れた画像

異なる写真を合わせて、一枚の写真に合成したり

このような画像を作成することはできません。

管理と現像に特化したソフトになります。

3.Photoshopについて

次に、Photoshopのについて解説いたします。

3-1. Photoshopは「RAW現像」と「写真編集」ができる

Photoshopの大きな役割は「RAW現像」と「写真編集」ができます。

3-2. RAW現像機能とは

Lightroom classicにもあった「RAW現像」機能ですが、Photoshopにもその機能があります。

機能面としてはほとんどLightroom classicとは大差はありません。

Lightroom classicとのRAW現像の違いは

Lightroom classicでは可能だった現像設定のコピー、ペースト機能、プリセットなどの機能はありません。そのため、1枚1枚、現像していく必要があります。

このことについては、後述の4で触れてまいります。

 

3-3. 写真編集機能とは

写真編集機能とは写真の一部分だけをカットして、違う写真に張り付けてみたり、写真に文字を書いてみたり、さらにはポスターなどの印刷物のデータにしてみたりと、さまざまな編集ができるのです。

写真に、下記のように文字を重ねてみたり

写真に文字を入れた画像

異なる写真を合わせて、一枚の写真に合成したり

2枚の写真を合成した写真

このような画像を作成することができます。

3-4. Photoshopのデメリット(できないこと)

写真を現像・編集に特化したPhotoshopは、写真管理ができません。

メモリーカードから取り込み、PCに保存するという機能はなく、基本的には、PCやメモリーカード、HDDからファイルを開いて編集することが前提です。

自動的に編集内容がPCに保存されないので、都度保存が必要でもあります。

つまり写真に関する現像や編集・加工などの「作業」に特化したソフトといえます。

4.Lightroom classicとPhotoshopのRAW現像の違い

共通している「RAW現像」についてですが、機能的には同じAdobe社のソフトなので、それほどまでの優劣や差は御座いません。

但し、一つ大きな違いがあり、それは、複数枚の作業を行うにあたっての作業効率が異なります。

Lightroomはフォルダ内のデータが一覧で表示され、テンキーで次の写真に写ることができ、1枚1枚の加工を迅速に行うことができます。また先述した通り、1枚で行った現像の数値設定を他の写真に一括でペーストすることが可能です

その一方で、Photoshopは1枚1枚、異なるデータ(キャンバスとも言います)で開いたうえでの作業です。テンキーで次の写真に写ることはできません。

つまり、RAW現像を行うにあたって判断基準としては

  • 現像枚数が多い場合→Lightroom classic
  • 現像枚数が少ない場合→Photoshop

と私はオススメしております。

5.PhotoshopとLightroom classicは作業中にデータの行き来が可能で便利!

このPhotoshopとLightroom classicですが、同じAdobe社のソフトのため、

Lightroom classicで現像編集した写真を、Lightroom classic上の現像設定をそのままにPhotoshopで開きそのまま編集することが可能です。

従来のソフトであればAのソフトで現像したデータを一旦、デスクトップなどに保存した後でPhotoshopで開く必要があります。

しかし、Lightroom classicの場合は、右クリックメニューにある「他のツールで編集」でPhotoshopを選択すると、そのままPhotoshopにてデータが開かれ、編集・加工が可能となります。

写真の上で、右クリック→「他のツールで編集」を選択→「Adobe Photoshopで編集」をクリックします。

Photoshopが自動的に起動し、選択した写真がそのまま開かれます。

つまり、この1枚!と決めた写真を現像から編集までをPC上を介さずに最終の仕上げまで行えるのです。

6.Photoshopの編集・加工はスマートフォンのアプリでの加工の違い

編集・加工となると、現在ではスマートフォンアプリが進化してきており、Photoshopさながらのゆがみツールや美肌加工があります。

昔はPhotoshopでないと難しかった加工も手軽に、場合によってはワンタッチで行えたりします。

しかしスマートフォンアプリという特性上、

  • スマートフォンでの表示に特化している。
  • スマートフォンの性能に準じた機能になっている。

そのためPhotoshopに比べると、やはりできることに限界があるのが事実です。

しかし昨今では、WEBに掲載する用の画像なのであれば、スマートフォンでも十分な編集・加工は可能だなと思うのが、私の認識だったりします。

またPhotoshopは専門的な用語が多くなっている反面、スマートフォンアプリはわかりやすいうえに、視覚的かつ直感的に加工が行えます。これはスマートフォンならではのメリットといえるのではないでしょうか。

つまりは、最終的な仕上がりが携帯・スマートフォンメインのWEB用なのか、プリントする撮影物なのかによって左右されます。

7.Lightroomの使用をオススメする方

①Lightroom classicを使用して写真管理をスムーズに行いたい方。

②普段の撮影はRAW撮影だ!という方。

③細かな現像設定で写真を仕上げたい方

8.Photoshopの使用をオススメする方

①写真を編集・加工を行いたい方

②細やかな画像編集を行いたい方

③1枚~10枚までの写真を編集する場合

 

9.まとめ

1.Lightroom classicは「写真管理」と「RAW現像」は可能。

大量の写真を管理したり見返したりするにはLightroom classicでの管理がおすすめです。厳選した写真のみをしっかりとデスクトップ上で保存・管理できるのであれば、Photoshopでも対応可能。

2.Photoshopは「RAW現像」と「写真編集」が可能。

複数の写真を合成したり、文字を加工するのはLightroom classicではできないため、Photoshop一択となります。

3.Lightroom classicにもPhotoshopにもある「RAW現像」機能は、作業するデータ枚数によって、使い分けるとGOOD!

4.Lightroom classicとPhotoshopは互換性があり、アプリケーション同士でデータの行き来が可能なので、作業効率アップに!

今回は初心者向けとして、触りの部分の解説をしてまいりましたが、まだまだたくさんの機能があります。今後のブログでこのあたりも紹介してければいいなと思っております。

 

 

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それでは、今回の記事はここまで。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

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