【生成AIの活用例】写真編集・レタッチ実務~Photoshop編~
近年、生成AI(生成的人工知能)の進化が目覚ましく、特にクリエイティブな分野での応用が注目されています。写真編集やレタッチにおいても、生成AIを活用することで、作業効率が格段に向上し、時短やコストカットなどのメリットを最大限に引き出すことが可能になっています。
この記事では、写真・動画の制作の現場でも注目を集める画像生成AIサービスの中から「Photoshop」における生成AIの活用例として
- 生成拡張
- 生成塗りつぶし
- レタッチ・合成
の3つの例をベースに紹介し、どのように実務に役立ち、影響を及ぼすかについて解説してきます。
目次
・生成拡張
「生成拡張」は、画像生成AI「Adobe Firefly」の技術を活用し、Photoshopで画像をシームレスに拡張できるな機能です。
画像の足りない部分や、見切れてしまい、存在しない部分をAIが自然に補完してくれることにより、多方面にわたる様々な作業が大幅に効率化されます。
- 写真の撮り直しが不要になるため、時間と労力を節約できる。
- 縦長フォーマットのデザインにおいて、写真の選択肢が増え、表現の幅が広がる。
- ウェブサイト、SNS、印刷物など、様々な媒体で写真を効果的に活用できるようになる。
横写真を縦画像に使用可能にする
横向きの写真しかない場合でも、縦長のレイアウトに柔軟に対応できるようになります。
例えば、インスタグラムのストーリーズ(縦長フォーマット)に横向きの写真を使いたい場合、通常は写真の上下に余白ができてしまいますが、この技術を活用することで、AIが背景を自然に補完し、画面いっぱいの見栄えの良い画像として使用できます。
人物の見切れを生成する
余白や背景だけでなく、人物の見切れている部分を生成することが可能です。
人物が写真の端で切れてしまっている場合、その写真をそのまま使用した場合に、デザインによっては不自然な印象を与えてしまう場合があります。しかし、AI技術で背景や人物の一部を自然に補完することでその問題を解決することができます。
・生成塗りつぶし
「生成塗りつぶし」は、画像生成AIの技術を活用し、画像内に存在しないものを追加したりできる機能です。
従来の物理的な方法で様々なを演出をする代わりに、AI技術を用いて、生成することで、様々な時間、手間、コストを削減し、より手軽に、そして場所を選ばずに様々な演出を実現できるようになります。
- 物理的な演出を行うための機材や消耗品が不要になるため、購入・レンタル費用や準備の手間を削減できる。
- 撮影場所の制約(火気厳禁の場所など)を受けにくくなるため、撮影の自由度が高まる。
- 素材写真を使った合成という方法に対し、素材を別途撮影するか、既存の素材を探し出し、選定し、さらに合成するという複数の工程が不要となるため、編集作業の時間と労力の削減ができる。
「湯気(煙)」の演出
物理的な煙を発生させるための機材(スモークマシンなど)や消耗品(スモークリキッドなど)の準備が不要となることで、煙の発生や制御、後片付けなどに必要な時間や人員の削減や、撮影場所の制約(火気厳禁の場所など)を受けにくくなるため撮影全体の効率が向上する。
「注がれる液体」の演出
液体を注ぐ撮影では、何度も撮影のリテイクが必要が不要となり準備、撮影、編集にかかる時間、手間、費用を大幅に削減し、より効率的かつ柔軟な撮影が可能になります。
「演出に必要な小道具」を生成
撮影後のデザイン業務に置いて、追加の要素が必要となった場合にも、再撮影が不要となる。
「窓の影と光」を生成
撮影場所のアテンドや準備の時間を削減、時短につながります。
「光の演出」を生成
撮影・ライティングの知識が必要な撮影の準備や時間を削減。
・レタッチ・合成
生成AIは、従来のレタッチ作業で手間のかかっていた部分を自動化したり、これまで困難だった高度な修正をより簡易な作業で可能にしました。
作業時間の大幅な短縮や、担当者の専属化の解消につながります。
不要なものの削除
従来にもあった「スタンプツール」や「削除ブラシ」等では難しかった不要なものの削除の機能が生成AIによって、品質が向上し、操作方法を身に着ければ誰でも簡単に可能になることで、効率的なワークフローが可能に。
複雑な背景切り抜き
複雑な背景の切り抜きもAIによって、ワンクリックでほぼ完了し、少しの補正手順によって、ワークフローの簡略化に。
反射素材の合成・編集
反射物の反射を抑える作業も、削除と合成をワンステップで完了することができるようになり、ワークフローの簡略化、品質向上に。
背景の変更する
見合った背景や撮影場所をアテンドし、移動にかかる費用の削減の他、撮影後のデザイン方針の変更に伴う対応の迅速化を実現します。
水面の背景や水滴を合成する
水を活用する撮影においては複数のリテイクやアシスタントスタッフが必要となる手間と費用の削減につながります。
生成AIを使用する際に気を付けるポイント
現実に存在しない物を生成してしまう
AIが作り出す画像の中には、現実にはありえないものが混ざることがあり、それが目立つと、全体の印象が悪くなり価値まで下げてしまいます。
生成された画像をそのまま鵜呑みにせず、必ず細部まで確認し、必要に応じて修正を加え、イメージを整えることが必要です。
まとめ
今後、Photoshopと生成AIの連携はさらに密接になり、例えば、文章から高精度な画像を生成したり、既存の画像から全く新しいバリエーションを瞬時に作成したりといったことが、より簡単に行えるようになるでしょう。
これにより、デザイナーやクリエイターは、アイデアの具現化にこれまで以上のスピードと自由度を得ることができます。
しかし、同時に、著作権や倫理観といった課題にも真摯に向き合っていく必要があります。
技術の進歩と倫理観のバランスを保ちながら、生成AIを適切に活用し、クリエイティブの可能性を広げ、より豊かな表現世界を創造していきましょう。
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